YOKKOi  パーティしようぜ。恐れ入りますが。

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世界の偉人はもともと金持ちの人が多いよな...

そう思ったのはちょうど10年前の真冬の神社で、寒さに凍えながら、
かじかむ手に息を何度も吹きかけ、
アコースティックギターを弾き、
必死で曲を作っていた時だろうか。

東京に来てまだ間もない頃だ。


引っ越したマンションの壁は薄く、
何の電源も通らないエレキギターをキャラ〜ンと鳴らしただけで、
隣のヤツが壁をドン!と叩く。


東京に来てまず思い知らされたのが締め切り地獄。

バンドが波に乗れば乗る程先のリリースは決まって行く。
嬉しい悲鳴ではあるが、その内恐怖の絶叫に変わる。

俺は締め切りに追われながら壁の薄いワンルームの部屋で、
必死に忍者のように曲を作っていたが、
こんな俺が忍者になれる訳もなく、結局音の出せる近くの神社でジャカジャカとアコースティックギターを弾く事にした。
それは真冬だった。

寒さで記憶していたメロディーを思い出せない。
だから神社の賽銭にお金を入れて、
メロディーを思い出させて下さい!!!とお願いする。

でもやっぱり寒さで思い出せない。

体を暖めるため運動をする。

体が火照り出し、テンション上がってもやっぱ思い出せない。。。


その内ニルバーナーなんか弾き出したりする。


俺はこの時本当に思った。

心に貧困を持って音楽など作れないとw

音楽とはその字の如く、音を楽しむだ。

無論俺達は流れる音を楽しむだけの方ではなく、
音で楽しませる。流す側の人間だ。

この楽しむと言うキーワードがつく究極の道は、
自身が音を楽しむと、楽しませるが共存している。

演者が楽しくなければ、それは一体誰に思いが伝わるのだろうか。
だけど道とは楽しい事ばかりではない。
地獄の方が多いかもしれない。。。

もう寒さで、ギターを弾く事もやめ、こんな事に思いふける。
疑問だけが増え、曲はその夜も出来なかった。

何かが間違っている。

ちょっと前はどんなに貧乏で金がなくとも、ロッケンローを奏でるだけで、
いつだって最高になれた。
これは用意されたような言葉だが、

それは真実だったのだ。

その時俺に出来た事は、神社から戻りいつも壁をドン!と叩く隣のヤツのドアを誠心誠意、
憎しみを込めて、その部屋を睨むくらい。

この憎しみは自分自身にとどかで理解しながら。


そんな誰のせいでもない情緒不安定な日々を送りながら、
俺は自分の歌声が嫌いになって行く。



ほんの数日前なんだけど、遥か昔、PETは
来てくれたお客さんにアンケート用紙を配っていた。

それが突然、偶然出て来たのだ。
数枚だが、当時お客さんが書いてくれたアンケート用紙が入っていた。

どこの誰か、その時何歳だったかも分からない、
名前も知らない女の子が、真面目にアンケートに答えてくれたいた。

Q,今日のPETのLIVEはどうでしたか?
A, 5人みんなが一生懸命音楽をやっていて本当に感動しました。

俺は今、情緒不安定などではない。


どちらかと言うと色々な事から心は解放され、
自分で言うのもなんだが人生を元気に前向きにやっている。
今のPETのメンバーも最高に大好きだ。
しかしどこかの名もない女の子のこの過去の言葉に涙を流した。

この言葉、ここに全てがあり、それは今も自分を突き動かすのだ。

またこの国で不条理な自然災害が起きた。
そして突然ある日、また沢山の人が死んだ。
無論なんの通知もなく。

生きると言う事に考えさせられる日々に休みはない。

これら全てを総合して、やはり自分は今も叫びたい。
どうしようもない物がぐつぐつする。
俺達のパーティが必要なのだ!!と俺は今日も本気で考える。
俺はもう心に貧困を持たない。何があっても。

ボーカル ヨッコイ
ギター たつみ
ギター まさる
ベース トオル
ドラム ケンタロウ

ウイアーパーティバンド

PET



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